ビジネスの舞台で成功する リーダー には、単なる仕事のスキルだけでなく、強靭で柔軟なメンタルが求められます。ストレスやプレッシャーに晒される状況で冷静な判断力を保ち、自己コントロールを失わずにチームを導くためには、メンタルケアが欠かせません。本記事では、最高のリーダーになるための感情のコントロールの重要性、それを実現しやすくするメンタルケアの方法に焦点を当ててみましょう。

感情のコントロールの重要性

部下を叱責する リーダー の画像

みなさんが新社会人だったころを思い浮かべてください。「ささいなミスを強い言葉で叱責する上司」「オドオドしていて頼りがいが感じられない上司」の下で働き、とても不安な気持ちになったことがある人は少なくないでしょう。

怒りっぽくなることやストレスに押しつぶされることは、チームのモチベーションを低下させる原因となります。したがって言うまでもなく、感情のコントロールはリーダーシップにおいて不可欠です。感情のコントロールを強化するためには、以下のアプローチが役立ちます。

1. 自己認識の向上

自己認識が高まると、感情をより効果的にコントロールできるようになります。自分の感情や反応に対する理解を深めましょう。簡単に言えば「自分の感情が動いている身体のサイン」をつかむ、ということです。

例えば、

  • 疲れがたまってくるとコーヒーを飲む量がいつもより増える。
  • 怒りを感じているとき体がムズムズする感覚がある。
  • 頭痛持ちであり、痛みがひどいときは他人に対してぶっきらぼうになってしまう。

リーダーという立場上、感情を抑え込む場面も多いかと思います。感情的にふるまうことはデメリットが大きいことなので、自分の我慢のサインに気づけるようになっておくことで、適切に休息・ガス抜きをおこなう助けになります。

2.ポジティブなコミュニケーション

チームとのコミュニケーションにおいては、ポジティブで冷静な態度を心がけましょう。リーダーも人間なので「重大な危機に落ち着いていられるか!!」ということもわかりますが、何度も言っている通り感情表現をオープンにする場面は慎重に選ぶべきです。

リーダーの態度はチーム全体のパフォーマンスにつながります。プロスポーツの世界で、名選手だった人が名監督ではないように、リーダーシップという点では仕事の能力そのものよりも重視されることの一つがリーダーの態度です。「ポジティブ」かつ「冷静」というところがポイントで、危機的な状況でも「大丈夫、力を合わせて何とかしよう」と前向きに、冷静な言葉で対応することが信頼を築く一環です。強固な信頼関係で結ばれたチームは高いパフォーマンスを発揮できるため、ピンチもなんとかなってしまうことでしょう。

3. ストレス発散の方法の確立

感情が高まった時に利用できるストレス発散の方法を知っておきましょう。ここでのポイントは、それぞれの人にそれぞれのリラックス方法がある、ということです。当たり前ですが、ものの感じ方や考え方は人それぞれです。運動が苦手な人に「体を動かすとスッキリするよ」というのは説得力のない話ですし、家にこもっていると気が滅入る人に「人に会うと疲れるから家でゆっくり寝ていた方がいいよ」というのもあまり合っていませんよね。自分がいちばん心が安らぐ、効果的な手段を見つけましょう。

その他、アンガーマネジメント法などのメンタルトレーニング手法もさまざま確立されていますので、自分の性格に合わせて選んでみてくださいね。

メンタルケアのポイント

ここまでは感情という上下に振れやすい心をコントロールする対処療法的な方法を紹介してきました。続いては、日々のお手入れにあたる、穏やかな心を保つためのメンタルケアのポイントについてわかりやすく紹介します。

1. 定期的なリフレッシュ

ビジネスの忙しさに追われる中で自分を見失わないためには、定期的なリフレッシュが必要です。週末のアクティビティや趣味を大切にし、仕事から離れる時間を確保しましょう。

「家で休んでいても何となく仕事のことが気になる」

「責任ある立場で、仕事の連絡が休みの日に来ることがしばしばある」

というように、とにかくお仕事が忙しい!方もおられるかと思いますが、仕事のことを考えている時、脳は結構忙しく動いていて休まっていません。ただでさえ脳は身体機能のすべてを制御しているため年中無休。なるべく休めるように心がけてみてくださいね。

2. 運動と栄養

メンタルヘルスは身体と密接に関連しています。適度な運動とバランスのとれた食事は、ストレスへの対処力を向上させます。

近年の研究で、食生活はうつ病とも関係があるという結果が出ています。私自身、うつ病がひどかったころに意識的に食事を改善し、心持ち動けるようになった経験があります。この時以来食卓に納豆が欠かせなくなったのですが、以下の記事を読んでみるとメンタルヘルスにも効果的であると書かれていますね。

忙しいビジネスパーソンの皆さんは外食をされることが多いと思いますが、ファストフードの王様の牛丼など糖質中心のメニューが多くなっていないか、今一度見直してみてくださいね。

運動するときのポイントは「激しい運動をしすぎるとかえって疲れる」ということです。当たり前のことを言っているように聞こえるかもしれませんが、特に「昔は運動部にいてめちゃくちゃ体力があった!」方は注意してください。

ブランクや加齢によって確実に体は衰えていますし、体力も落ちています。前はできたし、このぐらいは平気・・・と過剰な運動負荷をかけて体を壊すことは少なくありません。また、疲れすぎるとかえって眠れなくなってしまう、という弊害もあります。まずは「心地良く疲れることが出来る」くらいの軽い運動からはじめて、徐々に負荷を上げていくことがいいでしょう。

3. 良い睡眠の確保

睡眠はメンタルケアの基本です。十分な睡眠をとることで、クリアな思考と冷静な判断を保つことができます。

日本人は世界で最も平均の睡眠時間が短い国民だと言われています。そのためか休日に寝だめをする方が多いことでしょう(健康にはあまりよくないのだそうです)。昼間とても眠たい、朝スッキリ起きられない、などの睡眠トラブルは、忙しい方には特にストレスになります。「明日も仕事に行かなければならないのになかなか眠れない・・・」というメンタル上の不安から睡眠障害につながることもあります。

4. ストレス管理技術の習得

リーダーとしての責任は重大ですが、ストレスは避けられないものです。効果的なストレス管理技術を身につけ、ポジティブなアプローチで問題に対処することが大切です。

コロナ禍の中にわかに流行の兆しを見せた「マインドフルネス瞑想」は自粛期間中のストレス解消に効果があるとして大いに注目されましたね。そのようなリラクゼーション手段を知っておき、習慣化しておくこともひとつの方法です。

外部の力を借りる: カウンセリングサービスの利用

最後に、メンタルケアにおいて外部の力を借りる手段として、カウンセリングサービスの活用があります。専門家の助言を得ることで、自分の感情やストレスへの対処法を客観的に見つめ直すことができます。カウンセリングは自己成長の一環として、リーダーシップの質を向上させる重要な要素と言えるでしょう。

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まとめ

ビジネスの舞台で成功するリーダーには、メンタルケアが不可欠です。定期的なリフレッシュや運動、良い睡眠といった基本的なケアの他にも、感情のコントロールを強化することが大切です。そして、時には外部の力を借りることで、より効果的なメンタルケアが可能となります。積極的なメンタルケアが、最高のリーダーとしての成功への道を拓いていくでしょう。

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